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2006年1月 南インド旅行
チェンナイ到着そしてハイデラバードへ

チェンナイ到着

2時間ディレイでチェンナイ行きの飛行機はKLIAを後にした。(どうでもいいことだがこれが私の200回目の記念すべきフライトである。)乗客の殆どがインド人/インド系だし機内食もインド料理となったりしてかなりインドムードが盛り上がってくる。隣の席に座った出稼ぎ労働者風のインド人がイミグレの書類が分からないから書いてくれと言う。仕方がないので手伝ってあげるとき見たインドのパスポートは、写真の所なんか簡単に張り替えられるし、偽造も簡単にできそうでびっくり。事実マレーシアのビザはパスポートの写真が信用できないからであろう、顔写真をビザに刷り込んであった。そんなこんなであっという間にチェンナイ到着。マレーシアとインドは感覚的には近くないと思っていたが飛んでしまうと案外近い。

イミグレの列に並んでいると昨日はチェンナイに乗り継ぐ日本人は私一人だったのに、今日は日本人が何人もいた。話をした人は成田は今日も大混乱で大幅に遅延し、ムンバイに行くはずが乗り継げず、たまたまチェンナイ行きが遅れていたため取りあえずチェンナイまで来たという。のんびりしたイミグレをそんな話をしながら通過。両替して外に出るとすんなりターミナルの外へ。ここ本当にインド?と思ってしまうほど客引きの一人にもまとわりつかれなかった。といいつつ到着ロビーを出るともう真っ暗だし建築資材が地面に散乱していたりと、ここが国際空港とはとても思えなiいくらい洗練されていないあたりがインドらしいのだが・・・気候は蒸し暑くて少し歩いただけで汗だらだらになるKLに比べると、からっとしていることもあって涼しく感じる。

さてここで決断を迫られる。1日インド滞在が短縮されてしまった関係でこの後どうするか決めていなかったし、宿も最初の宿は日本から予約していったがNo Showを余儀なくされたりして今日の分は元々は夜行列車を予約してあったこともあって白紙である。一つにはハイデラバードを切り、チェンナイに留まって市内とマハーバリプラムの遺跡を見るか。それとも飛行機を使って途中から当初の日程に追いつくか(チェンナイ→ハイデラバードの夜行列車のe-ticketはKLでキャンセルしておいたこういうときe-ticketは便利である)。

チェンナイ→ハイデラバードの国内線は翌朝6時にジェットエアウェイズ、8時にインディアンエアウェイズがあるとのことだったが、チケット1万円以上もする結構なお値段で躊躇してしまう。決め手になったのはターミナル内のリタイヤリングルームが航空券を持っていれば利用できると言うこと(リタイヤリングルームとは駅や空港に併設されている宿泊設備のこと)。夜かなり遅い時間に市内に出て宿を探し、また空港に戻ってくるのはいくら市内から空港が近いチェンナイでも億劫だが、空港で泊まれるなら逆に確保していない宿を探し回る手間も省けるというものだったからだ。最初躊躇した航空券も結局奮発して一番早く着くジェットエアウェイズの航空券を購入。そのチケットを持ってリタイヤリングルームにチェックインした。かくして2夜連続してエアポートホテルに宿泊することになった。

リタイヤリングルームはドミトリーと言うことで、しかも利用しているのはインド人ばかりで、最初はちょっと怖い気がしたが出入りはチケットを持っている人だけに結構厳重に限られており、飛行機に乗って移動する層はかなり限られているせいか上品で親切に色々教えてくれる人ばかりで安心した。ベッドは持参の鍵をかければロッカーも兼ねている構造だったのもポイント高い。蚊が出たこと(これは虫除けスプレーを持ってきたので解決)と、24時間空港なので未明の3時頃発着する飛行機のエンジン音で一度目が覚めてしまった点はマイナスだったが・・・

まだ暗い5時台に目を覚まし、ハイデラバード行きの飛行機に搭乗したのだが・・・いざ出発という段階で濃霧が発生という事で足止めされてしまう。今回の旅行はとことん飛行機にはついていない。結局2時間遅れの8時過ぎに離陸。腹が立つことに結局8時のインディアンエアラインズはすぐ後を飛ぶようだ。最初から向こうを選択しておけばもう少し眠れたのにと後悔しても後の祭り。
チェンナイ国際空港のリタイヤリングルーム 早朝5時台でも活気がある国内線ロビー

たった45分のフライトでもジェットエアウェイズはしっかりインド式の機内食が出る。しかし回収し終わったのは着陸の最終進入の直前、もう地上がかなり近くなって、ちょっとヒヤヒヤしてしまった。ハイデラバード空港はかなりの数の国際線が飛んでいるが、それが信じられないくらいくすんだごちゃごちゃした小さな空港だ。駐機していたエミレーツ航空の白い機体が掃きだめに降り立った鶴に見えたと書いたら言い過ぎかもしれないが・・・

ハイデラバード国際空港の到着ロビー出口。

ハイデラバード
空港はいささかみすぼらしいものの、ハイデラバードは着陸前の放送では気温18度と、気候はひんやりして爽やかで気持ちが良い都市だ。チェンナイ同様迎えの人は結構いるものだが、客引きもいなければタクシーやオートリキシャーの乗り場も今一分からない。ようやくオートリキシャーをつかまえて取りあえずハイデラバード駅に向かった。今日の夜行でチェンナイに戻るので下見を兼ねて荷物を預けるのと、前日KLでネットで確認した時点ではこの段階でも未だ予約がConfirmedながら、座席はChart not readyとなって未確定の表示だったので確認したかったからだ。(実はe-ticketを利用したのはこのときが初めてで、今一本当にインターネットで予約して自分でプリントアウトしたのがきっぷとして使えるか心配していたこともあった)。

空港の敷地を出るとそこはインドなのだがここはムスリムが多いハイデラバード、女性は黒ずくめのチャドル、少女は青いスカーフと服装的にはイランに来たかのような感じがした。それ以外は騒がしいいかにもインド的な町なのだが。空港は湖を挟んで北側のシカンデラバードというツインシティーの方にあるのに対して、ハイデラバード駅は南側に位置するので両都市を隔てる湖沿いの道を飛ばして、テルグ語、ヒンドゥー語、英語、ウルドゥー語(これはアラビア文字なので判読できた)の四つの駅名表記が並ぶハイデラバード駅に到着。

荷物は簡単に預けることが出来たし、乗る予定の列車の時刻も確認出来たのだが(当たり前だ)、今日の夜出発だというのにまだ席番は確定していないとのことだ。なんだか不安になったが、まぁ予約は入っているらしいのでまずは一番の観光地であるゴールコンダフォートに行くことにした。

閑散としている駅前にたむろしているオートリキシャに聞くと120ルピーとか言われた。正直どれくらい遠いのかも見当がつかないけど、歩き方には50ルピー程度なんて書いてあるから取りあえず、「はい、さようなら」というわけで何台か当たったが、70~150ルピーを言われる。ようやく「fifty」というドライバーがいたので乗り込む。

オートリキシャは小回りがきく分急ハンドルしたりするんで後ろのシートにどっかとふんぞり返っても、脚は突っ張っておかなくてはいけない。このときも赤信号に変わり、よくスクーターとかがやるように車線変更して最前列に出た。その瞬間背後からの衝撃を受け、前方にのけぞってしまった。何事が起きたか状況がつかめなかったが、車が行き交う交差点に放置されてしまったので降りてみてみると、タイヤ付きのブルドーザーみたいな奴(ホイールローダーというんだそうだ)に追突され、後部にシャベルで突かれたた部分がかなりへこんでいる。信号で停まる体勢だったから良かったものの、まともに突っ込まれていたら、ちゃっちぃオートリキシャの後部座席に座っていた私はシャベルに押しつぶされてしまったかもしれない・・・と思うと冷や汗が流れた。双方の運転手は非を認めず(と推測するだけだが)、埒があかない。
オートリキシャーで空港から駅へ シカンデラバードとハイデラバードとの間にある湖に建つ仏像
ハイデラバードが終点の列車しか発車しないこともあって閑散としたハイデラバード駅 追突された交差点

やたら威張っているが役に立ちそうもない警察官がやってきて何事か言うと両方の車はしばらく走って交番みたいな建物に横付け。3分くらいであっけなく出てきたが、インドでは事故とはそんなものなのだろうか。更にしばらく郊外へ走りいよいよ雰囲気満点の外城の城門をくぐってゴールコンダフォートに到着。50ルピー札を渡すと、足りないといい、先ほどのfiftyとはone hundred and fiftyのことだとのたまう。さすがに穏和な私も(笑)怒って抗議したがアクシデント何たらかんたらと事故にあったことを持ち出してきて逆ギレされた。あんまりの剣幕に野次馬が集まってきて、英語が話せる人が間に入ってくれたりして結局中間の100ルピーで手を打てば?と言うことになり、私は同意したが運転手はせめて120出せと主張し納得しない。「本来50しか払うつもりはないが、100いるのか、いらないのか?」とこちらも強気に出て、カネを叩き付けて中に入ってしまった。

と、まぁ入るまでに色々あったり、丘の上まで登るのにバテてしまったりしたものの、上からの眺めは最高だ。眺めを楽しんだり好奇心旺盛なインド人(日本人がまだ珍しいのか話しかけたくてしょうがないという感じだった)と遊んだりして1時間ほどいた。

外城の城門。 石垣の組み方は日本のお城っぽかった
砦の上からの眺め。遠くにハイデラバードの町を望める 遠足でやってきたarmy schoolの生徒たち。このあと質問攻めに遭う

ゴールコンダーフォートを堪能した後はオートリキシャーで移動し王族の墳墓を見学。ゴールコンダーフォートが観光客で賑わっていたのに対しここは訪れる人も少なく静か。あんまり静かでのどかなのと、爽やかな気候もあって昼寝をしてしまった。
ゴールコンダフォートの前の通りの商店 お昼の礼拝のアザーンが流れ人々が入っていったモスク
王族の墓 こんな所でひるねとは不謹慎だが、気持ちが良かったのだ。

昼寝によって元気を回復し、ハイデラバード市中心部へ戻った。今度は100ルピーで交渉成立。途中で50払ってくれと言われて嫌な予感がしたが、ガソリンが無くて給油するためだった。

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