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2008年9月 (お久な)シンガポール・マレーシア弾丸旅行
プロローグと一日目
二日目その1  
二日目その2
二日目その3 アラブストリートそして徒歩で国境越え
二日目その4 ラーキンスタジアムとジョホールバル(このページ)
二日目その5と帰国
二日目その4 ラーキンスタジアムとジョホールバル

バスは混雑するジョホールバル市内を抜け、高速をかなり走ったところでラーキンバスターミナルに着いた。そこからMg氏のリクエスト先であるラーキンスタジアムは歩ける距離に有るのだが、雨が激しくなってきたのでタクシーで行くことにした。どういう訳かマレーシアの信号は赤の時間が長く、メーターが無駄に上がってしまい4リンギットした。

ラーキンスタジアムとは、サッカー日本代表が初めてのワールドカップ出場を決めたいわゆる「ジョホールバルの歓喜」の試合が行われたスタジアムである。サッカーはあまり好きでなくむしろアンチなくらいなのだが、あの試合は中継を見ていたし、鮮明に覚えている。延長戦になって「野人」岡野が何度も決定的なチャンスをつぶし、やっと終了間際に決勝ゴールを決めた、あの試合である。あの試合から11年も立つのが信じられない。しかしあの試合のお陰でシンガポールに隣接しているマレーシアの都市がジョホールバルであることは知らない人でもジョホールバルの名は記憶に刻み込まれているはずだ。

裏のゲートが開いていたのでスタジアムの中に潜入した。


スタジアムに潜入 スタンドからの眺め
岡野はこの辺から駆け込んで決勝シュートを決めた 岡田監督が采配をふるったベンチからの視界
スタジアム外観

三角形の屋根にそういえばそんな特徴あったっけかなと思い出した。ピッチは意外にとごわごわした南国独特の芝生で、それほどプレーしやすい環境ではないように感じたが仕方が無いかな。出発前に調べたところでは川口、奈良橋、相馬、井原、秋田、山口、中田(英)、名波、北沢、三浦(カズ)、中山、岡野、城、呂比須らが出場していたようで、当時の顔が並んでいる(当たり前だが)。

しばしベンチに座って采配をふるう(阪神じゃない方の)岡田監督になりきってみたり、観客席で心の中で喜ぶフリをしたり、ピッチで岡野を気取ったりした。

その後タクシーでジョホールバル(以下JB)を代表するモスクのアブ・バカールモスクに行った。建物の風情はイスラム食が薄くあんまりモスクっぽくなく、駅舎か植民地のお役所風。しばしジョホール海峡をながめたり(この頃になると雨も上がり、夕日や中秋の名月が見ることが出来た)、礼拝堂を覗いたりしていると(断食明けを知らせる)サイレンが鳴って、マグリブの祈りを呼びかけるアザーンが流れた(聞きたい人はこちら)。丁寧に一節一節謡いあげたアザーンが海峡に響き渡り雰囲気満点である。しかしまずは腹ごなしにとイフタールに忙しいのか丘の上にあって民家から離れているこのモスクに礼拝にくる信者はごく僅かだった。

アザーンが終わりしばらくすると一気に暗くなったので、歩いて中心部へ戻る。

アブ・バカールモスク ジョホール海峡の夕日
ミナレットの向こうに中秋の名月 JBで月見
礼拝堂の入り口 モスクの隣はスルタンの宮殿だったイスタナ
高等裁判所 珍しいガラス張りのミナレットを持つMasjid India
ショップハウス形式の古い町並みが残るJB市内 ライトアップされた州政府庁舎

JB中心部のデパート内の喫茶店に入って一休みにコーヒーを飲もうと思ったが、ちょっと小腹が減ったので、ナシ・レマを食べた。サンバルペーストがご飯に合う!デパートは断食を終えたうれしさか、なんだかみんな楽しそうな表情をしている人が多かった印象。本当は断食明けの瞬間を目撃したかったのだが・・・

ナシ・レマ お菓子を買い求める人々
デパートの内部 デパート店内
ゴープラムが聳えるヒンズー寺院 怪しげな薬の実演販売に見入る人々

休んだ後はいよいよシンガポールに戻ります。通り一本ごとにマレー、インド、中国系が分かれて暮らすJBを散歩しながらコーズウェイのたもとの出国審査場へ向かったのだがその前に駅に寄ってみた。来るときシンガポールへ戻るバスの乗り場を見るとものすごい混みようだったので、列車で帰れないか確認したかったからだ。するとたまたま列車が停車していた。この列車は朝タイ国境のバターワースを出た列車らしいが、定刻より45分ほど遅れていたお陰でホームに停車している状態だった。早速きっぷを買い出国審査を受けて、誘導されるまで待機し乗車。
シンガポールに向かう人々の列 JB駅舎
JB駅に停車しているマレー鉄道の客車 Woodlands Checkpoint駅に到着した列車
Woodlands Checkpoint駅の駅名標。意外にも殆どの乗客がここで下車 出発を待つ機関車
機関車の運転台を覗いてみた 車内の様子。見覚えがあるなと思ったら韓国製でセマウル号と同様の仕様だった
トイレの使用方法の表示。確かについ出口の方を向いてしまうだろうな(便器の造りは日本と同じ奥向き型) シンガポールに到着した列車
ユーラシアにおける鉄路の南端 シンガポール駅舎
コーズウェイを渡るとすぐウッドランズのチェックポイントで全員下ろされる。以前はシンガポールの入国審査は終点のシンガポール駅で行われていたのだが、今は国境を越えたとこえてすぐのこのチェックポイントで入国審査が行われる。JB→シンガは割と普通の流れなのだがシンガポールと鉄道自体シンガポール駅も含めて所有しているマレーシアとの面子の張り合いで、シンガ→JBはシンガポール駅でマレーシア入国審査、ウッドランズでシンガポールの出国審査と順番が逆になっている。今回はそんなことに関係なくJBでマレーシアの出国審査を、ウッドランズでシンガポールの入国審査を済ます。乗客全員の入国審査が終わるまで待合室に待機するが、大半の乗客はそのまま駅を出て行ってしまい列車には戻らない。恐らく待っている時間や、定時性も当てにならずスピードも遅い列車に戻るよりここからバスに乗ってしまうのだろう。

しかし我々はこのままシンガポール駅まで乗車することにした。トロトロ走り、途中の信号所で遅れている上り列車との交換をしてやっとシンガポール駅に到着。JBをでてから1時間以上かかったから確かに遅い。でも僅かでもストレスフリーで汽車旅気分を味わえうれしかった。


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